タロット

tarot

タロット

タロットカードの起源は不明確であり、さまざまな説がありますが、最も広く認識されているのは、タロットが14世紀から15世紀のヨーロッパで登場したというものです。具体的な発祥地や時期については諸説あり、カードのデザインや用途も当初から現在のように占い専用のものだったわけではありません。

以下に、タロットの起源に関するいくつかの主要な説を紹介します。

  1. イタリア起源説(カードゲームからの発展)
    タロットカードは、14世紀のイタリアで誕生したという説が有力です。この時期、ヨーロッパではカードゲームが流行しており、タロットも最初は貴族の間で遊ばれていたカードゲームのために作られたとされています。当初は、タロットカードは占いの道具ではなく、遊びのための56枚程度のカードセットが使われていました。カードには特に深い象徴的意味が付けられていなかったと考えられています。
  2. カードの象徴的意味の追加(占いとしての利用)
    タロットカードが占いの道具として使われ始めたのは、16世紀以降だと言われています。フランスやイギリスを中心に、カードのデザインに象徴的な意味を持たせるようになり、大アルカナ(22枚)と小アルカナ(56枚)の構成が確立しました。この時期、タロットは占星術や神秘主義、オカルティズムと結びつき、精神的な探求や予知のために使われるようになりました。
  3. エジプト起源説
    タロットカードの起源については、特に19世紀のオカルティズムや神秘主義の流れで「タロットは古代エジプトから来た」という説が広まりました。この説では、タロットカードが古代エジプトの神秘的な知識や哲学に基づいて作られたとされます。タロットカードの象徴的な意味がエジプトの神話や宗教的な儀式に由来するという考え方ですが、歴史的な証拠はほとんどなく、現代の研究者の間では疑問視されています。
  4. 占星術やカバラとの関係
    タロットカードは、占星術やカバラ(ユダヤ教の神秘主義的な思想体系)とも関連があるとされています。特に、19世紀の神秘学者たち(例えば、エリファス・レヴィやアーサー・エドワード・ウェイト)は、タロットカードの象徴をカバラのセフィロトの樹や占星術の天体の影響と関連づけて解釈しました。この影響により、タロットカードの読み解き方は、より深い精神的・哲学的な解釈へと進化しました。

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